心と身体に障害を持つ人の日常〜人生紆余曲折〜

震災原発事故被災後にひき逃げ事故の被害者になった人間の日々です

被災地

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我が家のある場所は、『1F』とか『福1』なんて呼ばれている例の原発から20キロ圏内のいわゆる『被災地』です。

元々住んでた場所は未だ入れない場所にあり帰れません。

しかし、里山の田舎暮らしじゃないと生きていけない私と避難先で原発関連のイジメを受けた我が子の為にあえて近場に戻って来ました。

ここは全町内で除染は終わり、自家野菜も無料で線量検査してくれます。売っている作物には検査結果が記載されてあり、山のキノコ類はまだ食べれないけど、ウチで作った作物も今まで規定数値を超えた事がありません。地元では地域作物の『安心安全』を第一にして積極的に検査をしてくれます。だから安心して地元作物を食べてます。逆に「検査していない他県の作物って大丈夫なの?」って思っちゃうくらいちゃんとしています。

住民は7割程度帰町しています。他県からの移住者もいます。我が家みたいな未だ帰れない地域住民も結構住んでます。自然豊かで静かなここの環境は、人に溢れた場所に疲れた方にはとても魅力的な場所だと思います。

もちろん、今後原発に何も起こらないと断言は出来ません。我が家から20分も車で走れば廃炉作業中の原発が見えます。

それでも地元付近に帰って来たのは、私が地元が好きだからと、ここなら子供が原発関連のイジメに遭わないからです。

ここに引っ越して来て約2年。上の子は、この家に引っ越す前に進学で他県に移りました。

下の子ももうすぐ、ここから100キロ以上離れた場所に進学の為移動します。

我が家は4回引っ越しをしています。避難所から仮設住宅。仮設から一軒家。家があった市から別の市に避難先を変えた際の引っ越し。そして今の家に。最初の避難や避難所の移動を含めたら7回になります。

家は今の家を含めて3回購入しています。全て中古です。しかも最初の家はローンを組んで買いました。避難先で就職した私が、人生初のローンを組みました。その家も、ひき逃げ事故で手放す事になり、両親の勧めで現在両親の家がある地域へ引っ越し。両親宅から車で5分の住宅地に中古一軒家を購入します。私が入ってた『東京海上日動火災』から出た保険金の半分以上を使いました。

しかし、そこで子供が原発関連のイジメに遭います。上の子は比較的軽く済んだのですが、下の子は酷いイジメでした。陰口なんてカワイイ方で、物は隠される破かれる、1番最悪だったのは突き飛ばされての骨折です。それを学校側は「子供同士の悪ふざけによるもの」で終わり。教育委員会まで行きましたがこちらもうやむやにされて終わりでした。

イジメ発覚当初はウチの子も「学校に行けなくなるのは嫌だ」と言って我慢していましたが、そのストレスが体調に現れ、頭痛、腹痛、過食に拒食。最終的に引きこもって「学校に行きたくない」になりました。当たり前ですよ。今までよく耐えたと褒めてやりましたよ。

その当時は私もメンタルズタボロで、「我が家がこうなったのは全て自分のせいだ。」と考えていたからか社会不安障害躁鬱病になり、精神科に入院したりもしました。子供同様に過食に拒食。リストカットに薬物の大量服用などで我が家には救急車が頻繁に来ていて、最終的に警察まで来ました。

そのせいで、私の母が様子見に毎日我が家に来ていました。認知症の父の介助に加えて娘と孫の世話。このままじゃもうみんなで死ぬようだ…。そんな日々の中で思ったんです。「帰ろう」って…。

そう思ってからの私の行動は早かったですよ。ネットで超格安物件を探し出し、保険金の残りほぼ全てを使って今の家を購入。思い立って僅か半年で引っ越しました。

子供の編入手続きも神対応。こちらの学校は「大変でしたね。でももう大丈夫です。ここの学校の子達はみんな同じですから。」と、スゴく中途半端な時期の編入でしかも前の学校からの編入手続きの書類に不備や遅れがあったのにも関わらず、とても暖かく迎えてくださいました。

こうして我が家はようやく安住の地に辿り着いたのです。そこは故郷のすぐ側。引っ越しに関しては「子供を連れて行く場所じゃない」なんて意見が身内から出たりしましたが、この町の義務教育以下の年齢人口は1000人を軽く超えています。出生率も年々増加中で町には子供達の笑い声が響いています。教育体制も抜群に良いですよ。生涯学習に力を入れ、タブレット学習も早くから取り入れていた授業は、このコロナ禍でも遅れは無しです😊他地域の有名進学校への合格者多数。ウチの子も、春から看護学校に進学します。

 

10年経って未だ帰れない元我が家の様な場所もあるけれど、少しずつ復興している地域もあります。今住んでる所は現在進行形で復興してます😊

都心に住んでたって地方に住んでたって、子供の可能性は変わりません‼️どこに住もうが未来は切り開けます☺️人それぞれだと思いますが、もし都心でツラい思いをしているなら、田舎で伸び伸びとしてる方が、子供の力を付けてあげれると個人的には思ってます😊

 

写真は我が家の前の田んぼ道。私は身体的理由で庭くらいしか外に出ませんが、家から一歩出るとこんな風景がどこまでも続いてます。お三方は毎日の散歩が大好き❤アスファルトよりも未舗装の道の方が楽しいみたいです😊

自然って、人だけじゃなくペットにも大切なんですね。って、当たり前ですよね、動物なんだから😅